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ベルカ、吠えないのか?

Monday, February 13, 2006
[novel]

ベルカ、吠えないのか? 古川日出男さんの「ベルカ、吠えないのか?」を読みました。アクの強い話運びと、洗練されていなくて、無骨で、ストレートで、力強く、ピンと張った緊張感のある文章。非常に男性的な観点で、20世紀という戦争の世紀を切りとったお話でした。

 主人公は犬。一匹の犬ではなく、4匹の軍用犬からはじまる犬の血統が主人公。あるものは純血を保ち、あるものは雑種化し、人や時代やイデオロギーに翻弄される犬たちは、国籍をかえ、麻薬探知犬となり、人肉を喰らう。虐げられながら、血統を紡いでいく。

 最後のページか、カバー裏あたりに、犬たちの系譜図があったらよかったのに。読み終わったあとにそれを見つけたなら、きっとそれだけで目頭が熱くなっただろうと思います。

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