home > movie

2006年3月終了番組感想

Saturday, April 8, 2006
[TV]

 今更感漂いますが、雑感を。放送話数の半分以上を観たのは、「アンフェア」「蟲師」「よみがえる空 -RESCUE WINGS-」の3本です。

アンフェア

 3話から7話くらいまでがすっぽり抜けています。番宣CMに惹かれて観始めたのですが、はやい段階で私の好きではないトリック>人の感情のタイプのミステリだと気づきました。大胆なトリックのために登場人物の行動原理を捻じ曲げてしまう手腕が、好きではありませんでした。それと、最終回は15分拡大するよりも時間内で収めた方がすっきりまとまったと思います。最終回のエンドロールで、本編では一切出てこなかった黒幕が人を殺しているシーンを流すという演出はおもしろかったです。

蟲師

 私にとっては映像美と音を楽しむ作品でした。「緑の座」の筆で書かれた文字がひらひらと動き出すシーン、「籠のなか」の竹やぶの様子、「春と嘯く」のまがい物の春の情景と、目を閉じたときに見える暗闇の中で万華鏡のように煌めくひかりの光景、そして「筆の海」での文字列が蠢きだすシーンなんかが特に印象に残っています。制作側の原作への思いいれが伝わってくる、原作付きの映像化の一つの完成形でした。地上波で最終回まで放送されないというのは残念ですが、1話完結型なのでそれほど気になりません。とはいえ、放送するからにはきちんと最終回まで放送してほしいです。

よみがえる空 -RESCUE WINGS-

 これは途中から観始めたのですが、とても良質で徹底して真面目な作品でした。航空自衛隊の救難隊という、なかなか焦点の当たらないところに焦点を当てた職業ドラマ。特に第4エピソード「Bright Side of Life」前・後編の構成が秀逸で、見終わった後1週間くらい「ひょっこりひょうたん島」の歌が頭から離れませんでした。シリーズを通して主人公には大きな活躍がないのですが、そのことに不満はなく、それこそがこの作品の醍醐味でした。全然活躍しないけれど、ちゃんと成長しているんです。

  0 comment   0 trackback

ブロークバック・マウンテン

Sunday, March 26, 2006
[movie]

 映画「ブロークバック・マウンテン」を観てきました。

 1960年代にカウボーイとして生きる2人の青年。羊番の仕事で昼夜をともにするうちに、身体の関係を持つようになる。その後2人は別の道を歩み、結婚し子どもも生まれたが、ブロークバック・マウンテンでの日々を忘れることはできなかった。

 あらすじだけが先行している感がありますが、盛り上げることも可能なのに抑えに抑えた演出と、抑えきれなかった哀しみの表現が印象的でした。反面、カット数が少し多すぎるように思いました。もう少し1シーンをじっくりと見たかったです。

 流され流されていく主人公たちは格好よくはないし、周囲をも巻き込んで不幸にしていくけれど、もしも彼らが自分の感情に素直だったとしても、決して幸せにはなれなかったと思います。時代がそれを許さない。

 まだうまく消化できていなくて、もやもやしたものが残っています。涙はこぼれなかったけれど、こぼれることのなかった涙が体内で凝っているような感覚。

  0 comment   1 trackback

ホテル・ルワンダ

Wednesday, February 8, 2006
[movie]

 ホテル・ルワンダを観ました。

 何か感想を書こうと思っていたのですが、何を考えてもしっくりきません。感想を考える上でぶちあたるのが、ある現象を一般化して単純化させることに意味があるのかという疑問です。

 印象に残っているのは、いつ殺されるかわからないという極限状態の中でのほんの僅かな安らぎの時間に、人々が笑い、歌い、踊っていたことです。

 あとは、劇中のジャーナリストの「世界の人々はあの映像を見て―"怖いね"と言うだけでディナーを続ける。」という台詞。確かにそのとおりです。でも、何が起きているのか知るという、何も知らないことからの脱却は、それだけでとても大きな一歩なのだとも思います。

  0 comment   0 trackback

THE有頂天ホテル

Wednesday, February 1, 2006
[movie]

 「THE有頂天ホテル」を観ました。三谷幸喜さんと彼好みの役者さんたちによる、彼らしい映画でした。同時進行する複数の物語が絡み合い収束していく群像劇で、一つ一つのドラマは地味なので盛り上がりに欠けるといえば欠けるのですが、いい具合に肩の力の抜けていました。映画館のあちこちから笑い声がこぼれていました。

 キャストの豪華さは言うまでもなく、美術の仕事ぶりがとにかく素晴らしかったです。旧館のロビーから新館通路、4つのスイートルームの内装に至るまで緻密に緻密に作りこまれていて、美術フェチにはたまらなかった~。ホテルの裏側を知る身としては、そのあたりの描写もおもしろかったです。従業員通路は、(ホテルの規模にもよりますが)慣れていないと本当に迷子になります。

 舞台には馴染みがないので舞台っぽさというのは本当にはよくわからないのですが、ワンシーン・ワンカットという手法は画面に緊張感があって、テレビでは表現できない手法だと感じました。映画の中には、予算の折り合いがつくのであれば連続テレビドラマにした方が合っているのにと感じさせるものも多いのですが、これはCMなどの外部要因でテンションを切られたら、きっと台無しになってしまう。迫力が違うからではなくて、外部から隔離してくれるからという理由で映画館で観るのに適した映画でした。

  0 comment   0 trackback

ドラマ「電車男」

Friday, September 23, 2005
[otaku, tv, discommunication]

 とびとびですが、全体の1/3(3、4話)くらいは観ていました。おもしろかったのだけれど、刹那的というか、今だからこそのおもしろさというか。10年後におもしろいと評価されても今視聴率がとれなければ意味のない、テレビドラマというかたちをとっている以上、それで全くかまわないのですけれども。

 これは、ディスコミュニケーションの殻に閉じこもっていた青年(電車男)がその殻を破るお話、でよかったのかな。仲間内でしか通用しない言語を利用して他を拒絶する、というのはおたくに限らずギャル文字でも、それこそ2ちゃんねる用語でも同じで、このお話の場合は電車男がたまたまおたくだったからおたく文化に焦点があたって、それがうけたのかなと思います。殻を壊すためには本人の努力ももちろん必要だけれど周囲の助けも不可欠というのは、卵の孵化に似ている。そして卵は、殻に阻まれて外部に影響を及ぼせないだけで、膨大なエネルギーを内包しているのだと思います。物語の中で殻を破った電車男がエルメスを射止め、毒男スレの住人に勇気を与えたように。

追記(september 27, 2005):
 電車男のお母さんが戸田恵子さんなのはガンダムネタだったのか。感想サイトを読んで知りました。以前後輩が「コミュニケーションツールとしてガンダムは有効だ」と言っていたのを聞いて少しだけ調べてみたことがあるのですが、まだまだ奥が深い。

  0 comment   0 trackback

スチームボーイ

Monday, August 15, 2005
[animation]

 「スチームボーイ」をDVDで観ました。最初、レンタルショップの袋から何故かこれの代わりにアダルトビデオが出てきて目が点になりました。前に並んでいた方がその手のビデオを大量に返却していたので、レジで取り違えられてしまったみたいです。

 緻密で妥協のない背景描写はとても綺麗でした。ただ、綺麗すぎて私の中のヴィクトリア朝ロンドンのイメージとは少し違ったのが残念です。もう少し光の影のコントラストが強いというか、たくさんの汚いものとほんの少しの綺麗なもので構成された時代という印象があります。万博会場の描写は、絵的に楽しかったです。科学と資本主義との関係についての問答が延々と繰り返されるので、科学史、科学哲学あたりの分野に覚えがあるとおもしろいかなと思います。

 ただ、内容に対して110分という長さは長すぎました。観続けるのがつらかったです。ひとつひとつのエピソードや動きが丁寧すぎるほど丁寧に描写されているせいか、テンポがものすごく悪かった。主体性のない主人公と進まない物語に苛々してしまいました。

  0 comment   0 trackback

今、そこにいる僕

Wednesday, August 10, 2005
[animation, war]

 「今、そこにいる僕」のTV-BOXが発売されると知って、かなりほしいと思っている今日この頃。

 平凡な日々を生きる松谷修造はある日、不思議な瞳を持つ少女ララ・ルゥに出会う。突如出現した機械に襲われるララ・ルゥ。彼女を助けようとしたシュウは、気づいたら見知らぬ場所にいた。そこは50億年後の未来、戦争が日常となっている世界。

 日本よりも海外での評価の方が高いのかな。アフリカの少年兵のニュースに基づいていると聞いたことがあります。かけがえのない人たちの無駄な、無意味な死の連続を無駄なく描く演出に、涙が止まらないを通り越して涙も出ない状態になりました。戦争が終われば故郷に帰してやるという約束を信じて、苦悩しつつも独裁者に従う少年兵。狂った独裁者を暗殺しようとして殺された父の仇を討つため銃を手にする少女。暴力は間違っている、この世界はおかしいと主張するけれど無力で殺戮を止められなくて、生き延びるだけでせいいっぱいの主人公。

 物語はフィクションだけれど、今現実にどこかで起きていることでもあります。高校生のときに授業でルワンダの大虐殺のビデオを見ました。世界の警察を自認するはずのアメリカは、自分たちが去ればそこで大量虐殺が行われることがわかっていて撤退しました。ウガンダで起こったのは大量虐殺=ジェノサイドではなくて、ジェノサイド的行為だと主張して。アフリカでは今もゲリラ組織が少年を攫って兵士に仕立て上げるということが行われています。(とここまで書いていて、HOTEL RWANDAを観たくなりました。日本でも公開されてほしいものです。閑話休題。)

 戦争ものは少なからず戦争や戦闘を格好いいものとして描いてしまいがちだと感じるのですが、このお話はどこまでも凄惨でした。私はリアルタイムで観たわけではないけれど、有料衛星放送とはいえ夕方に放送していたというのはちょっと信じられない。

 驚くほど商業主義的な要素が少なくて、それは制作側の誠意なのかもしれないけれど、より多くの人に伝えたい主張があるのならば商業主義を利用するのも一つの術であるとは思います。隠れた名作よりも有名な凡作の方が認知度では上なのだから。

  0 comment   0 trackback

皇帝ペンギン

Thursday, July 28, 2005
[movie, penguin]

 映画「皇帝ペンギン」を観てきました。私の行った映画館では吹替え版しか上映されていなかったので、吹替え版です。冷房がよく効いていたのもありますが、外の暑さとはうってかわった極寒の映像に、暑さを忘れて寒くなってしまいました。事前にブランケットを借りておいてよかった。

 極寒の南極で、卵を産み子どもを育てる皇帝ペンギンたちのドキュメンタリー。ところどころ垣間見えた作為的な盛り上げ方は気になったものの、ペンギンたちの生態、生き方に強く興味をひかれました。厳しい環境の中で何羽ものペンギンが命を落とします。彼らは何のために卵を産み、何のために子どもを育て、何のために生きているのだろう。4ヶ月もの絶食の間に何を思っているのだろう。何百羽もの群れの中から自分の親、自分も子どもを探し出す本能には、ただただ驚かされました。

 音楽の使い方はあまり好きではなかったです。フランス映画でなぜ英語の曲なのかがわからなかったし、ドラマティックな音楽よりも氷の軋む音やブリザードの音の方が美しかった。

  2 comment   0 trackback

イブラヒムおじさんとコーランの花たち

Wednesday, July 27, 2005
[movie, koran, religion]

 「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」をビデオで観ました。吹替え版を借りてしまってちょっと失敗。DVD機の調子が悪くてひさしぶりのビデオレンタルだったので、字幕版と吹替え版とがあるのを失念していました。

 パリの裏街のユダヤ人街で父親と暮らすモモ。母親は兄を連れて家出した。小言ばかりの父を疎い、モモは食料品店を営むイブラヒムおじさんと親しくなる。しかしある日、父が手紙と金を残し、モモをおいて家を出てしまう。

 終わりの展開は少し急だったけれど、穏やかでしっとりとしたお話でした。トルコ移民でイスラム教徒のイブラヒムおじさんが、異国の異教の街で静かにひっそりと暮らす様子が丁寧に描かれています。娼婦街の娼婦たちがやさしくてとても魅力的でした。イブラヒムおじさんとコーランとの関係こそ、宗教の本来の機能なのではないかと思います。

  0 comment   0 trackback

姑獲鳥の夏

Thursday, July 21, 2005
[movie, mystery]

 映画「姑獲鳥の夏」を観てきました。京極堂シリーズは「狂骨の夢」だけ読んだことがあります。なぜそんな妙な読み方をしたんだろう。

 話の筋は原作もありますし、探偵ものなので割愛しておきます。目で追う情報と耳で聞く情報とでは処理系統がだいぶ異なるので、京極堂の薀蓄を聞くのがちょっと辛かったです。間をおかずに滔々と喋り続けるので、聞き取ることに精一杯で理解が追いつかなかった。作中で理解しようと努力している(そして見事に翻弄されてしまっている)関口さんを少し尊敬してしまいました。理解する必要がないというのであれば、京極堂の雰囲気がよく出ていました。

 不思議だったのが、美術に強いこだわりが感じられるのに、画面にはちっとも昭和の雰囲気が漂っていなかったこと。そういう演出なのかどうかはわかりかねましたが、昭和的な小道具を映しながらもあくまで現代的な印象を受けました。個人的には残念なところです。

 不愉快だったのが隣に座っていた方。原作のイメージと違うのはよくわかったから、上映中に連れの人と声をひそめずに喋るのはやめてほしかった。小説は、ある程度の視覚情報が与えられる漫画とは違うのだから、自分の想像と大きく違っているのは当然で、その差異を受け入れられないのであれば観てもつまらないのではないかと思います。

  0 comment   0 trackback

スウィングガールズ

Thursday, June 30, 2005
[comedy, movie]

 構成は「ウォーターボーイズ」とほぼ同じです。気負いなく観られる楽な映画でした。

 運動部の応援のため、食中毒で倒れた吹奏楽部の代わりに急遽組まれた即席の吹奏楽チーム。集まった楽器初心者の女子高生たちは、人数が少ないのでビッグバンドでジャズをやることに。

 高校生特有の群れているかんじや刹那的なところ、思い込んだら一直線なところなんかに懐かしさを覚えました。なのに恋愛色がほとんど出ていないところが目新しい。終始漂っていた青臭さが気持ちよかったです。思わず声を出して笑ってしまったのは「好きだ好きだ好きだ」のシーン。自分がやられたら絶対に嫌ですけれど。一生懸命演奏しているジャズを聴いていたら、なんだか楽しい気分になれました。サウンドトラックがよく売れたというのは納得。

  0 comment   0 trackback

恋におちたら~僕の成功の秘密

Friday, June 24, 2005
[drama]

 途中何話か抜けましたが、なんだかんだで最後まで観ました。高柳徹(=ライブドア)のやり方、考え方を絶対に肯定できない(けれどライブドアと業務提携した)フジテレビがどう物語を展開するのだろうと思っていたら、最終的な敵はロイド・ブラザーズ(=リーマン・ブラザーズ)でした、というお話に仕上がっていました。衣装のセンスがとてもいいドラマだったと思います。ノーネクタイなのに綺麗にまとまっていて素敵でした。今ひとつ垢抜けない政治家のクール・ビズよりはよっぽど。

  0 comment   0 trackback

珈琲時光

Sunday, June 19, 2005
[movie]

東京で暮らすフリーライターの女性が、台湾の青年の子供を身ごもる。ひとりで生んで育てるという彼女に、父親と母親は言葉もなく静かに見守る。

 映像の、影の入り方が好きです。どこにでもある日常を切り取った映像。中央線沿線や山手線沿線、神保町などの馴染みのある風景、馴染みのある音が心地よかった。エピソードらしいエピソードもなく、別のことを考えてながら観ていてもなんの問題もない。何も考えたくないときに静かな部屋で、沈黙が痛くないと思える人と一緒に観たいと思いました。

 浅野忠信演じる肇は一青窈演じる陽子に「はじめちゃん」と呼ばれていて、「はじめ」という名前の人はみんな「はじめちゃん」と呼ばれるんだと「はじめちゃん」が言っていたことを思い出しました。語呂がいいんですよね。

  0 comment   3 trackback

ドラッグストア・ガール

Saturday, June 11, 2005
[DVD, comedy]

drugstore girl コメディとしては中途半端でした。配役はとてもいいんですけれど、脚本がいただけなかった。導入部分の軽快さが持続しなかったのが残念でした。できればコメディでは死を扱ってほしくないです。どんなかたちででも、それを笑いたくはないから。

  0 comment   1 trackback

星になった少年

Tuesday, June 7, 2005
[movie]

 柳楽優弥くん主演の映画「星になった少年」の試写会に行ってきました。率直な感想としては、「ドキュメンタリー(風)だと思っていたらエンターテインメントだった」です。ドラマを作ろう、盛り上げようという作為的な部分が気になって没頭できなかったのですが、終盤で象たちが一斉に鳴きだすシーンが強く印象に残りました。無意識のうちに涙がこぼれていました。

 公開前ですし、ネタバレを避けようと思うと、何を書いていいのか迷います。舞台挨拶では、蒼井優さんがめちゃめちゃ可愛かった。柳楽くんは相変わらずインタビューが苦手そうでした。一番大変だったのは「滝のシーン」だとか。

 終了後、思いがけず番組宣伝用のインタビューを受けてしまいました。「アンケートお願いします」と頼まれたので、紙のアンケートだと思って気軽についていったら、気がついたらカメラの前でした。採用されないことを心より願っています・・・。

  2 comment   5 trackback

 1 |  2 |  3 | All pages

search